ここではメガネに関する基礎知識について学んでいきましょう。フレーム、レンズ、各パーツや、シーンやスタイルに合わせた選び方、お手入れ方法について知ることで、よりきちんとメガネと付き合って快適な生活を送ることができます。あなたの眼と眼の健康に直結する大切なことでもあるので、しっかりと覚えておきましょう。
メガネフレームの種類
ここではメガネフレームの形についてご紹介します。フレームの形でメガネをかけた時の印象は変わります。好みの色やデザインで選んだり、なりたい自分をイメージして選んでみましょう。
メガネフレーム基本型
ベーシックなファッションやビジネスシーンでも違和感なく合う、基本のフレームラインとその特徴をまとめました。他にもたくさんの種類がありますが、このフレームラインは覚えておくと便利な基本型です。
オーバル型
タマゴ型の定番タイプで、男女問わず好まれる。柔らかく自然な印象になるので、誰にでも似合いやすい。
- 【印象】やさしい、理知的、大人っぽい
- 【効果】顔の主張を抑える
ボストン型
逆三角形近い楕円型で知的な印象をあたえる。日本でも昔からある定番タイプの一つで、レトロな印象だが、近年、男性の間で流行している形。アメリカのボストンで流行したことからこう呼ばれている。
- 【印象】活動的、若々しい
- 【効果】顔の長さを短く見せる
スクエア型
レンズの形が四角で横長の長方形タイプ。直線的でシャープな印象をあたえる。男性に好まれるデザイン。
- 【印象】シャープ、知的
- 【効果】顔の印象を引き締める
ウェリントン型
丸みを帯びた逆台形型で、正方形に近い形。昔からある定番タイプ。ジョニー・デップが掛けたことで有名なフレーム。
- 【印象】落ち着いた、知的、男性的
- 【効果】顔に緊張感を出す
ラウンド型
円形タイプで、少し横長の楕円の形。アメリカの喜劇役者ハロルド・ロイドがよくかけていたことから、「ロイド型」とも呼ばれている。
- 【印象】若々しい、かわいい
- 【効果】顔に動き、楽しさを出す
フレームの素材
色の種類が豊富なプラスチック素材のフレームや、定番の金属でできたフレームと、大きく分けて2種類の素材があります。ファッションによって素材や色を合わせて使い分けるとおしゃれですし、印象も変わりますよ。
セルフレーム
メガネの中心部分(フロント)がプラスチックなどで作られたフレーム。昔は素材がセルロイドだったため、「セルフレーム」と呼ばれている。カジュアルな印象をあたえる素材で、色の種類が豊富。
メタルフレーム
メガネの中心部分(フロント)が金属で作られたフレーム。チタンや形状記憶合金、アルミニウムなどの軽くて丈夫な金属が使われている。 シルバー以外に、赤や黒などの色付きのフレームもあるので、カジュアルにみせることも可能です。
コンビフレーム
メガネの中心部分(フロント)がプラスチックと金属で作られたフレーム。
リムの形状
リムとは、レンズを固定している部分で、メガネをかけたときの印象の決め手となります。 ベーシックなファッションやビジネスシーンでも違和感なく合う、基本のフレームラインとその特徴をまとめました。他にもたくさんの種類がありますが、このフレームラインは覚えておくと便利な基本型です。
フルリム
メガネの中心部分(フロント)がプラスチックなどで作られたフレーム。昔は素材がセルロイドだったため、「セルフレーム」と呼ばれている。カジュアルな印象をあたえる素材で、色の種類が豊富。
ナイロール(半分のフチ)
レンズの半分にフチがあるタイプ。 リムがない方にレンズのふちに溝を設け、そこに糸を通してレンズを固定している。ハーフリムとも呼びます。 レンズの下半分にフレームがあるデザインは「アンダーリム(逆ナイロール)」と呼ばれる。
フチなし(ツーポイント)
レンズのまわりにフチがないデザインで、レンズ面に穴を開けて直接固定するタイプ。 リムがないので視界が広くあまり顔のイメージを変えないナチュラルな印象になるが、レンズが破損しやすい。
メガネレンズの種類
見え方、素材、レンズの厚みなど選択肢がたくさんあり、奥が深いメガネレンズについてご紹介します。ぜひクリアに見え、疲れない最高のレンズを選んでみませんか?
レンズは2種類に分類されます
メガネレンズは大きく分けて「単焦点レンズ」と「累進レンズ」の2種類のレンズがあります。一般的に「視力が悪くなった」と感じて作る場合は、1つの視力補正しかできない単焦点といわれるレンズを使用します。なおメガネスーパーでは、プラスチックとガラスの素材でできたレンズを扱っております。
単焦点レンズ
一般的に用いられるレンズで、1枚のレンズに1つの補正機能を持つレンズのことをいいます。近視・遠視・乱視・手元専用などの種類があります。
近視、遠視、乱視の人の眼に合わせて、正常な見え方を持つ眼に合わせるように補正します。また、近くを見るための老視の補正用にも使われます。老視用の単焦点レンズは、手もとを見るために補正するので、そのメガネをかけたままでは遠くをよく見ることはできません。
累進レンズ
一般的には「遠近両用」と呼ばれる、1枚のレンズで、遠くから手元まで見えるように設計されたレンズです。2つの度数とその間の度数で構成されており 見たい距離に合わせてレンズのタイプを選ぶことができます。
累進レンズでも3種類に分類されます
遠近両用レンズ
近くから遠くまで見えるレンズです。 遠くを重視し、遠くを見るための範囲は広いが近くを見るための範囲が狭い。パソコンの画面を見るなどの中距離には弱いが、車の運転には最適なレンズです。
中近レンズ
手元から3~5m先までよく見えるレンズです。 室内の遠すぎない距離を見るための範囲は広いが近くを見るための範囲がやや狭いレンズで、料理・家事に向いています。遠近両用レンズよりも近くを見るための範囲は広いが、階段の上り下りなどには不便な場合もあります。
近々レンズ
手元から約1m先までよく見えるレンズです。 近くを見える範囲が広く、奥行きのある見え方。パソコン画面と資料を交互に見る事務仕事やデスクワークが多い方に最適ですが、このレンズを使用しての歩行はしないように注意が必要です。
球面・非球面レンズとは
度数が強くなればなるほどレンズは厚くなります。また、単焦点レンズは遠視用・近視用・乱視用の3種類がありますが、単焦点・累進レンズともに、さらに「球面レンズ」「非球面レンズ」「両面非球面レンズ」の3つに分けられます。
両面非球面になればなるほど、レンズが薄く歪みも少なくなりクリアで快適な視界になります。 歪みが少ないと、レンズ越しに見えるフェイスラインの崩れも少なくなるので、メガネをすると目が小さくなるという悩みも軽減されます。
高いレンズと安いレンズの違い
同じ度数でも、メガネレンズの値段は安いものと高いものもあります。では、どういうところで値段の差がつくのでしょうか?
眼の状態は一人ひとり違います。 左右の違い、姿勢や顔の傾きなどの癖、さらに使用するメガネフレームによって焦点の位置、眼とレンズの距離、レンズの角度など様々な要素が変化し見え方に影響します。 高いレンズを選んだ場合それらすべてを多角的に調整しオーダーメイドで作製することでベストな見え方になるのです。
メガネ各部位の名称
ここではメガネフレームについての知識をご紹介します。各部分の名称を知ることで、こだわりたいポイントに気づくこともできますし、お店でのメガネ選びにも役に立ちますよ。
メガネフレームの名称
【1】智(ヨロイ)
リムからテンプル(つる)につながるメガネの両端部分。テンプル(つる)の開閉により負担がかかりやすい。ここを変形させることで、適切なレンズの傾斜角をつけることが出来ます。
【2】右レンズ
右目に合ったレンズをつける部分。フレームの形に合わせてレンズをつくります。
【3】ブリッジ
左右のレンズをつなぐ、鼻にかかる部分です。ここもデザインのポイントになります。
【4】左レンズ
左目合ったレンズをつける部分。フレームの形に合わせてレンズをつくります。
【5】リム
レンズを固定している部分。デザインや素材のタイプがいろいろあり、メガネをかけたときの印象の決め手となります。
【6】丁番(ヒンジ)
フロントとテンプルをつなぐ開閉する部分。
【7】先セル(モダン)
テンプル(つる)の先の耳にかかる部分。かけ心地を大きく左右します。メガネ落下防止を重視するタイプや、かけた時の負担を減らすタイプなどがあります。
【8】テンプル(つる)
メガネを支えるパーツ。メガネをフィットさせるのにとても重要な部分です。
【9】パッド(鼻あて)
鼻を両脇から挟んでメガネを支えるための部分です。セルフレームでは、ブリッチ一体型のデザインもあります。
【10】パッドアーム(クリングス)
パッド(鼻あて)とレンズを固定するリムやブリッジをつなぐ部分。曲げたり変形させ、お客様の目元の形にフィットさせます。
シーンに合わせて
テレワークなど生活環境の変化で眼への負担を感じていませんか? 生活シーンによって服を合わせるように、メガネも仕事やプライベートなど、メガネを使うシーンによって使い分けることをが大切です。自分の生活にあったメガネを使い分けることによって、生活の中で知らずにかけていた眼への負担を軽減させることができるのです!
ここでは、眼の健康寿命を延ばすアイケアとしても有効なメガネ選びのポイントをご紹介します。
仕事や趣味、スポーツ、生活場面などによって見たい領域や必要な視距離は異なります。日頃メガネをかけるのはどんな時ですか?
視距離 | 活動の種類 |
1m以内 | 読書 スマートフォンやタブレットを見る パソコン作業 |
1〜4m | テレビを見る カラオケ |
5m以上 | 映画鑑賞 コンサート・ライブ スポーツ観戦 |
おおむねの目安を把握しておけば、自分に必要な視距離のメガネ、あると便利な視距離のメガネがわ かりますよ。ぜひ参考にしてみてください。
仕事環境から選ぶなら
遠くから手元を見る | 営業職、林漁業、教職者、運転士、建設業 |
中間から近くを見る | 介護士、医師、秘書、調理師、理美容師 |
主に近くを見る | 事務職、オペレーター、歯科医師、ゲーム政策、コンピュータ技師 |
趣味用で選ぶなら
遠くから手元を見る | スポーツ、旅行、ドライブ、フィッシング、登山 |
中間から近くを見る | 料理、カラオケ、カルチャー、盆栽、演奏 |
主に近くを見る | 絵画、書道、読書、編み物、陶芸 |
遠くが見えるのが合うメガネとは限らない
メガネを新調する時にポイントとなるのは「視距離」です。メガネのレンズを選ぶ基準は、遠くが見える視力だけではありません。
パソコン作業、スマートフォンを見るとき、読書するとき、運転するときなど、作業に必要な視距離に応じた視力、視線の方向や動き、作業距離とその範囲などを考慮して、メガネを作る必要があります。
パソコン作業に合うメガネ
デスクトップでは45~75cm、ノートでは45~60cm目との距離が離れます。デスクトップの方が、モニタとキーボードの間で視線を動かす距離も大きくなるので、近々~中近レンズを。ノートパソコンなら単焦点レンズ(一般的なメガネレンズ)が近々レンズがおすすめです。
車の運転に合うメガネ
標識や信号を遠くから確認したり、車の計器やカーナビなどの近距離(約70〜80cm)まで見える必要がある車の運転は、より遠くが見やすい単焦点レンズ(一般的なメガネレンズ)を選びましょう。もしカーナビを使用する場合は、遠近両用がおすすめです。
ゴルフに合うメガネ
ボールの行方を見る遠くからスコアカードを見る40cm程度まで、目との距離が離れます。単焦点レンズ(一般的なメガネレンズ)でも大丈夫ですが、遠くから近くまでスムーズによく見える遠近両用レンズが便利です。ゴルフ向きの遠近両用にゴルフ用度数を調整すれば、より快適なメガネでプレイをすることができます。
室内での趣味に合うメガネ
読書や手芸など、室内での趣味が中心という方なら、室内から手元までスムーズによく見える中近や、手元専用の近近のメガネレンズが快適でしょう。
最適なメガネをつくるためには「最近、パソコンの文字がボケる」「交通標識が見えづらい」など、今の見え方についてや不自由を感じている点などを明確に伝えることが大切です。フレームやレンズによって価格も変わりますので、費用感についても都度確認するようにしましょう。
似合うメガネ
形も色も様々、たくさんあるメガネの中から自分にピッタリのメガネを選ぶのは意外と難しいもの。何を基準にどんなメガネを選べば良いのか、まずは基本的なメガネの選び方をご紹介します。
自分の顔にしっかり合わせる
メガネ選びの基準となるのは自分の顔です。まずは自分の顔の大きさや、形を知ることからはじめましょう。まず自分のお顔の形はどこに入るのかを分類しましょう。
メガネを選ぶ時に押さえておきたい基本の要素は「顔型(長い・短い)」と「肉付き(ふっくら・ほっそり)」です。
「顔型」は顔の縦と横の比率で見ます。縦は眉からあご先まで、横は顔の中で一番幅の広いところ(必ずしも頬骨ではない)です。縦と横を比べ、縦が長い人は「長い顔」となり、横の方が長いもしくは縦と比率が同じ人は「短い顔」となります。
顔の形にあった物を選びましょう
丸顔(短くてふっくら)
顔を細く長く見せたり、シャープに見せるメガネがおすすめです。 縦幅が狭いメガネで、濃く、はっきりしたフレーム。 アクセントが上にあるナイロールのフレームが似合います。ブリッジ位置は高めで、縁(リム)は直線的でシャープなラインなものを選びましょう。
四角顔(長くてふっくら)
顔を小さくほっそり見せるメガネや、顔の印象をひきしめて見せるデザインがおすすめです。 縦幅が広い大き目なメガネで、濃く太い、はっきりしたセルフレームが似合います。 ブリッジ位置は低めでフレームの上部(トップリム(上縁))が水平で直線的なデザインを選びましょう。
三角顔(短くてほっそり)
軽く自然に見せるような、スッキリとしたデザインがおすすめです。 縦幅が狭く、細めのフレーム。細めのメタルフレームや、アンダーリムフレームも似合います。 ブリッジ位置は高めで、フレームはソフトで繊細、曲線的なデザインを選びましょう。
面長(長くてほっそり)
ソフトに見せ、顔の長さを感じさせないデザインがオススメです。 縦幅が広く、細めでクラシックな大き目のの曲線的なフレームや、ツーポイントフレームも似合います。 ブリッジ位置は低め、フレームはソフトで繊細、曲線的なデザインを選びましょう。
メガネのお手入れ
みなさんはどのようにメガネをお手入れしていますか?実は、体といっしょにお風呂でメガネを洗うのはダメなお手入れ方法です。特にレンズはデリケートで、熱に弱くキズが付いたり、コーティングがはがれたりする原因にもなります。
最高のメガネをいつもベストな状態に保って頂くためにのお手入れ方法をご紹介します。
基本のお手入れ
皮脂汚れ・ほこり・メイク汚れなど、いつの間にか汚れているメガネ。長持ちさせるためにも、毎日のお手入れが大切です。
【1】まず水洗いを
キズを防止するためにも、まず汚れがついたら水洗いしましょう。
※溝などについた汚れは強くこすったりせず、超音波洗浄器を利用してください。
【2】やさしく洗剤で洗いましょう
レンズについた油汚れには、専用のメガネクリーナーで洗うのが一番です。ない場合は台所用の中性洗剤を使います。
洗面器などに水をため、中性洗剤を数滴いれ泡立てて、その中でメガネを洗います。もしくは、指先に洗剤を付け、メガネの両面を優しくそっと撫でてから洗いましょう。
これはNG!
お湯洗いはNGです!レンズコーティングは熱に弱いので、お湯洗いは避けましょう。
せっけん等で洗うのも避けましょう。研磨剤等でコートが剥がれたり、傷の原因になります。
アルカリ系・酸性の洗剤は、コートがはがれる原因となるので使用しないでください。
【3】水気をとりましょう
ティッシュペーパーでやさしく押しふきで水分を取りましょう。なければ吸水性がある柔らかいタオルやガーゼを使ってください。レンズの溝はしっかりと水気をふき取ることがポイントです。
【4】メガネクリーナーで仕上げを
最後の仕上げにメガネふきでレンズをやさしくふき、静電気を防止しレンズを守るメガネクリーナーで仕上げをしましょう。メガネのくもりが気になる方は、曇り止めをお使い下さい。